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エロゲ レビュー ブログ
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【BALDR FORCE EXE】
BALDR FORCE EXE



メーカー戯画
シナリオ■■■■■■■■■ 9
グラフィック■■■■■■■■■ 9
キャラクター■■■■■■■■ 8
音楽■■■■■■■ 7
アクション■■■■■■■■□ 8.5
総合【A】 83点

サイバーパンクエロゲ

真偽の程はさておき、「戯画はバルドチームでメシが食える」と揶揄されるほどに人気と実力を兼ねそろえた名作「BALDR FORCE」です。2002年発表の本作(18禁の『EXE』は03年)ですが、いわゆるサイバーパンクの典型ともいえるヴァーチャルリアリティの発展世界をベースにしています。世界観と物語はよく練られていて、エロゲにしておくのが実にもったいない笑。

【シナリオ】
電子世界が今よりはるかに発達し、虚構世界上での人間活動が現実世界のように多様性をもって活発化した近未来の日本。主人公の相馬透は、有名ハッカーチーム「草原の狼(ステッペン・ウルフ)」にて、電子世界上で起動する人型戦闘機「シュミクラム」を操り、仲間たちと自由な毎日を過ごしています。

ある日、リーダーである優哉の意志を尊重し、チームの解散を決定した「草原の狼」。しかし、そのラストの記念的活動となる軍隊データベースへのハッキング中、軍とテロリストの大規模抗争に巻き込まれてしまい、優哉は正体不明のシュミクラムに殺害され、仲間は散り散りに、主人公も逮捕と、最悪の形で解散を迎えてしまいます。

亡き親友の復讐を誓う主人公、スカウトされた軍隊内部にて独自行動で情報を探り始める彼ですが、やがて明らかになる大きな陰謀と事件に巻き込まれていきます…。

みたいな。


本作は、大きく分けて、ネット上の治安を司る「軍隊FLAK」、電子世界上のセキュリティ保安会社「V.S.S」、反政府テロ集団「飛刀(フェタオ)」と、3つの大きな勢力が登場します。プレイ開始時、主人公は軍隊に属すことになり、同じく軍隊に所属する彩音、みのりシナリオを読み進めることになるのですが、ゲームを進めると、V.S.Sや飛刀など所属する組織が変わるルートが出現し、本作の根幹にある事件を様々な視点から眺めることを可能とします

例えば当初、軍隊に所属しているため、テロリストである飛刀は常に敵として戦闘しますし、ゲンハという狂人キャラクターも出てきますので、飛刀は「暴力に訴える過激派」という印象が根付くのですが、リャンルートではその飛刀に属することになりますので、彼らの違った一面が見えたり(ゲンハは変わらずでしたが笑)、むしろその行動理由は正しいものであったこともわかりますし、今まで仲間だった彩音や洋介たちと敵対してしまう部分なども作品世界の幅を広げますね。

各々の立場や感情は、見る角度によって黒にも白にも変わります。現実の戦争や事件、もっと身近な日常にある個人間のいさかいなども、違う立場の人間の話を聞くと全く違った印象のものに見えてきます。本作は親友の敵を探す「主人公の復讐」を起点に物語がスタートしますが、ルートによる視点の変化や各キャラの事情がわかることにより、透の心情も事件の見え方も様変わりしていきます。この深みを与えるマルチストーリー設定は賞賛ものです。シナリオ担当は僕の大好きな丸戸史明さんも所属するライター集団「企画屋」の卑影ムラサキさん、御苦労さまです。


軍隊FLAK所属ルートは、みのりルートと彩音ルートですね。
チームの戦闘を実世界からサポートする役割を負う瀬川みのり、彼女のルートは、初期にて情報もほとんど無いため、本当にいち軍隊員からの側面的な見方しか出来ない、作品の世界観をつかむためのルートとなります。紫堂彩音ルートは、復讐が復讐を呼ぶ切ない話でした。んが、優哉の敵が愛してしまった彩音本人だったというのもあまりにもわかりやすく、ひねりのない展開で萎えますので、その引っ張り方とジレンマはもう少しうまく生かしてほしかったですかね。復讐への透の固執具合の割にはやけにあっさり解決しますし、彩音の行動原理が弟の復讐という背景も、もう少し書き込みが欲しかったところです。


これらの軍隊ヒロインルートを通ると、物語冒頭から登場していた「草原の狼」の仲間、笹桐月菜のルートに入れるようになります。健気におせっかいを焼いて透の心配をしてくれる幼馴染ですので、ふたりでV.S.Sに就職するルート分岐の登場は待ってましたといわんばかり。それもあってか、少年ハッカーを殺してしまうシーンから、月菜の存在の大きさを再確認し初めて思いを通わせ合うシーンへの盛り上がりは、丁寧且つ力を入れて書き込まれていたように思えます。また、本ルートはV.S.Sの一員として動いているため、前2ルートで共に闘ってきた軍隊の面々が同僚ではなく展開上出会う遠めのキャラとして描かれており、だからこそ彼らと透が仲良くなるシーンなどは読んでいて嬉しい限りです。

この子は何といいますか、おせっかいで元気な典型的な幼馴染キャラだというのに、けっこう扱いが報われないんですよね。貞操こそ守りますが「陵辱」という方法を用いて洗脳されるストーリー内容もさることながら、月菜TRUE ENDですらも、ふたりで地道に幸せを探す静かで暖かいENDであるものの、洗脳の後遺症で電子体に変化できない機能障害者になってしまうというヘビーなものでしたし。追加エロシーンも、唯一「浣腸器」を試されるというスカトロ設定でしたし。。。うむむ、どういうことよ。


そして、軍隊、V.S.Sときましたから、最後の勢力であるテロリスト集団「飛刀」に身を置くことになるのがリャンルート、飛刀の一員、天真爛漫で武闘派のチャイナ少女リャンです。いやはやこのルートはこれまでと毛色が違い面白かった。スラムの反体制勢力ということで雰囲気が違うという意味でもそうですし、今まで圧倒的な敵であったゲンハやクーウォンの仲間になることで彼らの違う一面が見えるという意味でもそうですね。

今まで登場してきた仲間たちがほとんど戦死してしまうのも切なかったですが臨場感はありました。さらに最初からザコキャラ扱いだった「草原の狼」時代の仲間あきらが本ルート一貫して身震いするほどに熱かったのも嬉しい誤算。ゲンハやリャンと透の過去が絡んでいそうな回想シーンや、八木澤、クーウォンなどのおっさん連中の過去など真実に向けた伏線提示がなされるルートでもありました。V.S.Sの陰謀は月菜ルートで明かされましたが、その仕掛けにみのりのトラウマも絡んでいるなど、このルートをプレイしていると、本作の登場人物ひとりひとりが過不足なく壮大な物語のファクターになっている…と、後半戦への期待がひどく高まる、中盤のつなぎとしては素晴らしいルートでした

しかしリャンルートでV.S.Sと交戦するシーンでは、主人公気づかぬうちに月菜を殺してしまっています泣

透「ふう、今の相手は手強かったな…」

ちょっと!幼馴染みですよ!今殺したの!



さて、リャンルートまでで、軍隊、V.S.S、飛刀と、それぞれの勢力に属したシナリオを通ってきていますので、三者の思惑を理解したうえで、自分たちの出自などさらに高い伏線解消に向かう最後の2ルートが、バチェラこと朝倉ひかるルートと水阪憐ルートですね。ここから先はネタバレ色が強いので、お任せします。

まずはバチェラ、「草原の狼」の仲間として冒頭からシュミクラムのみが登場し要所要所にて活躍していたものの、これまでの4ルートでただの一度として姿を現さなかった彼女ですので、満を持して登場です。とはいえ、OPムービーやタイトル画面にひとり見慣れぬ少女が出てくるのでバチェラの正体はなんとなくわかっていたのですがね。

んー、このバチェラの正体もそうですし、たまにカットインされる透の記憶シーンもそうなんですが、あまりにもネタバレすぎるんですよね。もっと巧妙にしてくれると、後半での驚きも大きかったと思うのですが……。


このルートは、バチェラのキャラクター的な魅力というのもありますが、軍隊~飛刀を横断しながら展開するシナリオと、物語の核心に向けて大きなうねりを見せるルートでもあるため非常に読み応えがあります。

彼女は幼い頃から、リアルの世界ではスラムの片隅で細々とたったひとりで、またネットの世界でも正体不明の凄腕ハッカーとして周囲と人間的な関わりを持たずに生きてきました。そんな境遇の彼女ですので、なんとしても幸せになってもらいたい次第でした。透と直に触れることで初めて人として、また女としての意識を芽生えさせていくバチェラにはなんとか手を差し伸べたくなりますし、軍隊の面々やクーウォンの彼女に対する優しさも温かいものがありました。ラストの「ワケありロリっ子が数年を経て美人になり帰ってくる」展開は、エロゲーお決まりの黄金パターン、幸せになってください、ひかる!

僕はロリでは…… ロリではないんです…… が……
彼女の健気さを守りたくなってしまいました
ロリコンがなんぼのもんじゃい。

ちなみに彼女は凄腕ハッカーなので、共闘していてラクなのがまたいいところです。あんまりこっちが動かなくても、「いけいけいけいけいっけーーー」と、バンバン敵を倒していってくれます。ですので、ラストバトルの対バチェラはイライラさせられっぱなしでしたが。


そしてラスト、電子世界で透の前にたびたび現れては突如として消える謎の電子体少女、水坂憐ルートです。最後の個別ルートに入るまではほとんど発言がありませんので、CVがまきいづみさんだとは思っていませんでした。ここまでのルートで、透、バチェラ、ゲンハにリャン、彼らが電子世界上での特殊能力を施された人体実験者だということがわかっていますので、その最後のピースを埋めるのが、透の義妹であり、実体と電子体の分離実験の結果、電子世界に取り残され、電子体幽霊<ワイアード・ゴースト>としてなかば伝説化してしまっている憐なのですね。

すべての伏線の完全解消、ラスボスの圧倒的存在感、透を守り死にゆく(実際は死んでいませんでしたが)仲間たちの熱さ、人間の魂と電子世界の関係を利用した各キャラクターの悔恨への救済もあり、その大団円的な物語構成は、ラストにふさわしいシナリオでした。

強いて言えば、透に施された能力がちょいと地味なので逆転劇をみせる展開上にて爽快感に欠けたのと、憐は実体が死んでいるため、電子体の中でのみ存在できるという概念は変わらず、どうしても現実世界での完全無欠のハッピーエンドにならない点がちょい寂しかったかなあ。まぁそういうビターな締め方は好きですけどね。

あとはリヴァイアサンが半端じゃなく強すぎるのが残念だったかな。アクションモードはサクサク進めたいタイプだったので、こいつの強さには何度もリプレイさせられることになり、気持ちが萎えかけました。

てな感じで長くなりましたがシナリオに対する感想はこんな感じですね。よく出来ていると思います。細かい書き込みで不満な部分もありますが、大枠の設定がしっかり作られていますので、ブレがありません。



【グラフィック】
シナリオもさることながら、やはり本作はシュミクラム戦――、アクションパートが非常に高く評価されていますね。正直僕はエロゲにアクションはあまり求めていないため、あってもなくてもどっちでもいいのですが、武器のバリエーションの広さや、敵とのレンジで区切った武器の発現条件、コンボの爽快感など、確かにこれは良くできている。

やりこめばやりこむほど強力な武器が増えていくシステムといい、カスタムして自分好みの武器設定を行えることといい、繰り返し要素も強いですね。アクションパートに特化したサバイバルモードという遊びも別メニューでありますし。この戦闘シーンが物語にメリハリをつけていたのも確かです。これらのシーンをすべて文章で見せなければならなかったとしたら相当ハードルが上がっていたのではないでしょうか。

あ、そうそう。繰り返し要素といえば、ヒロインとのHシーンも、ヒロインが初めて男女の関係を持つ1周目を経ると、2周目ではある程度Hに慣れた状態としてリスタートが切れたり、Hアイテムが利用できるようになったり、という仕組みもバリエーションに幅をもたせるという意味では面白かった。一応18禁ゲームだということをわかってらっしゃる


CGの数も豊富でグッドです。戦闘パートとシナリオパートを交互で進めるためメリハリは十分ついているのですが、一枚絵CGの豊富さがさらにゲームの横幅を広げています。また、OPムービーはいまやエロゲOPの代名詞ともいえる神月社さんですが、恐らくこの'01~'02頃にかけて彼個人の作品が台頭しだしていますね。本作のOPも初期最高峰として、高く評価されているようです。音楽と相まって、非常に完成度の高いOPです。


【キャラクター】
主人公は、おとなしそうな見た目の割には激情家で行動派の人間なため好感が持てます。そしてエロシーンではさらに別人のように変態君になります。

男キャラがいい味を出すゲームに良ゲーは多いですが、本作も仲間、敵、総じて男キャラのインパクトが大きいですね。まぁ圧倒的なのは飛刀の副リーダーであるゲンハさんでしょう。これくらい狂っていると逆に爽快です。彼は卑屈で汚い狂人ではなく、信念と実力を兼ね揃えたまっすぐな狂人なので笑、そこまで不快感にならないんですね。台詞はもちろんですが、声優さんのぶっ飛んだ演技も素晴らしいです。

そして意外だったのが、「草原の狼」時代の仲間あきらがかなり熱い。特にリャンルートでは何度か共闘することになるのですが、透への信頼具合や、最後の散り際など、リーダーの優哉を軽く超える友情がそこにあります。卑屈そうな立ち絵と登場時の扱いのヘタレ具合から、小物臭がむんむんだったんですが、 だからこそのギャップが凄まじい。憐ルート終盤で、透が各ヒロインと結ばれているこれまでのルートをフラッシュバックするシーンがありますが、ここにあきらの自爆シーンもあるのが、彼の存在の大きさを物語っています笑。

ヒロイン勢では、僕はロリではないですがバチェラが一番良かったです。他ヒロインルートでのクールさと自己ルートでの脆さのギャップがたまらんです。それからヒロインのリャンは、能天気なチャイナ少女、というだけで僕好みなんですが、期待にこたえるかわいさでした笑。


【音楽】
BGMは特筆すべきこともなく実に普通なので、とりたてて何も言及しません。ので、OPの「Face Of Fact」、これがすべてかと。作品の雰囲気を体現しているという意味ではバッチリの疾走感ある曲。また憐ルートで素晴らしい演出があり、透が洗脳を克服するシーンでこの曲が使われるのですが、透が自分を取り戻す瞬間にイントロの鍵盤が鳴り出す場面は鳥肌です。んーただですね、これはラストバトルだったり、月菜や彩音たちが透をかばい死にゆくシーンで使った方がより熱かったのではないでしょうか、とも思いました。


以上、BALDR FORCE EXE でした。確かにこの作品がゲーマーたちに愛されているのもよくわかります。ただ、AVGパートにおいて、EDにかけてのあっさりした演出やBGMの完成度など、やはり年代相応の作品であることは否めません。正直なところ、これは2002年にリアルタイムでプレイしておきたかったですね~。



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