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【鬼哭街】
鬼哭街

kikoku.jpg

メーカーNitro+
シナリオ■■■■■■■ 7
グラフィック■■■■■■■■ 8
キャラクター■■■■■■■□ 7.5
音楽■■■■■■ 6
アクション■■■■■■■■ 8
総合【B】 71点

最強武侠映画

虚淵節炸裂のサイバーパンク武侠ノベルとのこと。phantomでもヤクザやマフィアを扱いましたが、彼はこういった裏社会を好んで描く傾向にありますね、映画志向な故でしょう。サイバーパンクは好物なので、中途半端なことをやられると気になってしまうのですが、虚淵さんの作品は安心して読むことが出来ます。

【シナリオ】
派手なアクションシーンも多々ありますが、全体的にはとても陰な雰囲気に満ちています。最後もBAD END的なHAPPY ENDというか、彼らが良ければそれはそれでHAPPY ENDなのかな、といった趣き。

舞台は未来の上海、サイバネティクス技術が現在よりも進歩し、人間の肉体や思考などに機械や電子技術を介在させることで、その能力を格段に向上させる仕組みが確立された時代。主人公の孔濤羅(コン・タオロー)は、生身の拳法でサイバネティクスに対抗できる「電磁発勁」の使い手として名を馳せた暗殺者。ある日、仲間の裏切りにより瀕死の重傷を負うタオロー。生死の淵をさまようこと一年間、戻ってきた上海で彼を待っていた事実は、裏切った仲間たちの組織乗っ取りと、最愛の妹、孔瑞麗(コン・ルイリー)の死。さらにルイリーは仲間たちに暴行・惨殺された挙句、その意識を分割され、5体のガイノイド(アンドロイド)に転写されているという事実。怒りと復讐に燃えるタオローは、かつての仲間たちへの復讐と、ガイノイドの奪取に向けて、孤独な戦いを始めます。

という雄々しい話ですね。プレイ時間は数時間、シナリオは一本道で選択肢はありませんので、手軽に読める電子ノベルとして捉えて下さい。キャラクターの構図も非常にわかりやすく、また、ひとつ復讐を果たすごとに区切りが入る章立てになっていますので、スッキリ整理された中で読み進めることが出来ますね。

個人的に好きなシーンは、呉榮成(ン・ウィンシン)戦闘型ガイノイドとの戦闘シーンと、元兄弟との戦闘シーンが熱かったですねー。演出の巧みさというのもありますが、やはり虚淵さん、戦闘の絡んでくるシーンは印象強いです。

意識や魂の電子化、分配、統合といったサイバーパンクならではなテーマもしっかり話の中心に噛ませ、ラストシーンもその設定に乗っかったエンドですので良かったですね。この手の作品は、設定だけは面白いのに、物語を通してみると「別にサイバーパンクでなくても話は構築できたんじゃ」という類のものもありますからね。

それから、主人公がものすごい暗くて言葉少ななうえに、第三者の視点から物語を進めますので、どうも心情が見えにくいでのはという危惧があったりもしたのですが、彼の心の動きはとてもよく描かれています。特に、戦いの代償で確実に死に近づいている反面、魂をひとつひとつ取り戻し少しずつ本来の彼女に近づいていくルイリーを見て信念を奮い立たせる姿には打たれるものがあります。

ただ、敢えていうならば、登場人物と派手さの割には、物語全体としては比較的短期決戦です。もう少し風呂敷広げてもうまくいったように思えますし、大作なりえたようにも思えます。まぁ敢えてあれくらいの尺にしているような気もしていますが。



【グラフィック】
原画はニトロプラスのハードコアな世界観創出には欠かせない中央東口さん。戦闘シーン一枚絵のかっこよさは異常です。熱くバトルしてるシーンの方が多いというのもエロゲーらしからぬところです。物語上必然的な陵辱シーンは申し訳程度にありますが、18禁絵やその手のシーンもほとんどないし。ま、本格的なエロゲーをこの作品に求めている方なんていないと思いますけどね笑

昔のソフト且つノベル形式なのでシステム周りは快適とは言えませんが、まぁそこは低予算で制作したライトゲームなのでしょうし、致し方無しでしょう。


【キャラクター】
なんといっても主人公のタオローでしょう。強すぎる。唯一の生身でありながら、圧倒的な強さを見せ、敵対するサイバネティック拳法家たちをバッサバッサ倒していきます。そして暗すぎる。重度のシスコンです。

敵の幹部が5名出てきます。最初に出てくる樟賈寳(ジャン・ジャボウ)こそ見た目のかませ犬感通りに速攻で退場しますが、どのキャラもよく立っています。個人的には、戦闘要員ではなく技術者として成り上がりを果たした呉榮成(ン・ウィンシン)の人間味やサイバーテロリストっぷりが好きでした。戦闘能力のない彼との戦闘シーンが正直一番面白かったし、彼のガイノイドも気持ち悪かった。 それから幹部ではありませんが、かつての同志、元兄弟がとてもかっこよかったですね。彼らの忠義ぶりや、戦闘シーンでの登場の仕方などは、他の幹部以上においしいところを持っていった印象です。

そして、かつてのタオローの兄弟子であり、さらにルイリーの婚約者、本作ラスボスの劉豪軍(リュウ・ホージュン) に関しては、非常に報われない可哀想なキャラクターであったといえましょう。一元的な敵として存在させたのではなく、理由があり同情の挟む余地を持つ敵として描かれた部分は非常に評価したいところです。ルイリーが兄を愛しているがゆえに、婚約者でありながらも茅の外であった彼の心情は慮られるべきでしょうが、静かに確実に狂ってしまった憐れなキャラでした。

最後に、妹ルイリーですね。彼女は悲劇のヒロインでもあり、物語の元凶でもあり、したたかに幸せを手にする者でもあります。彼女の存在が本作の核にあります。ラストは彼女の執念というか、ある種狂気めいたものが見え少し怖くはありましたが。


【音楽】
古い感じなのですが、アップテンポで煽るタイプの燃えるBGMが多いです。メニュー画面からのエキストラで単曲で聞くとどれもパッとしないのですが、ゲーム内での演出とあわせてみると俄然生き生きとしてきますね。特に、ウィンシンとのカーチェイス(?)シーンは燃えました。


てなわけで鬼哭街です。
熱いです。サイバーパンクです。よくできています。読後感はビターです。

  

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テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

【キラ☆キラ カーテンコール】
キラ☆キラ カーテンコール



メーカーOVER DRIVE
シナリオ■■■■■■ 6
グラフィック■■■■■■■ 7
キャラクター■■■■■■ 6
音楽■■■■■■□ 6.5
主人公袋小路■■■ 3
総合【C】 63点

キラ☆キラ大団円

学生バンド、文化祭といった青春物語から、個々の家庭環境まで泥臭く描いた名作「キラ☆キラ」のファンディスクです。

【シナリオ】
僕も強く評価している「キラ☆キラ」におけるファンディスクですが、ライターは瀬戸口さんではありません。うんー…、ちょっと大きく差が出ちゃったかな、といった感じですね。キラ☆キラの良いところは、バンドものの体をなしていながらも、その内実は現実味溢れる人間葛藤だったところです。ですが、本作はバンドものの上っ面を中途半端に描こうとしてしまった、そして描けなかった、といった感が否めません。まあFDなので色々と制約もあったのでしょうが、どうしても本編と比べてしまう自分がいました。

きらりと鹿之助が結ばれるENDの3年後が舞台となっています。2つのストーリーがあり、前編は欧美学園に通うギター少年を中心に描かれる学園バンド模様を、後編は、本編主人公鹿之助の親友役として随所で味のある存在感を示し続けていた村上が組んだバンド、「HAPPY CYCLEMANIA」のその後を描いたシナリオです。

前編は、主人公である誉田宗太君次第で評価は変わりそうな気がします。僕は全然ダメでした。まっすぐに突っ走るキャラを描きたかったのでしょうが、その独りよがり具合、空気の読めなさ具合は、イラッとくる類のものであり、なかなか共感できませんでした。

物語は、彼のバンド「Super Rock'n'Rollers」と、彼の想い人結衣や鹿之助の妹祐子が組んでいる「第二文芸部バンド」との対比で進みます。宗太は、殿谷やきらりのように、ギターのセンスや持って生まれたカリスマがあるわけでもなく、極めて普通の人間です。バンドとしての実力は、女子ばかりの第二文芸部バンドの方が一枚も二枚も上手な状況です。ですが、彼のロックに対する思いと勢いだけは人一倍、そんな彼と彼が新しく組むバンドの成長物語ですね。挫折と葛藤を重ねながら、夏休み最後のバンドコンテスト優勝を目指します。

第二文芸部バンドを遠くに見据えながら、メンバー間の不和を乗り越え、バンドとしての音を出す楽しみを見出し、徐々に成長していく様はなかなかよく描けています。バンドをやっていた自分としては、ニンマリと当時を思い出す場面もいくつかありました。

が、この短いシナリオの中で、ギター担当であり宗太の旧友であるカズの不治の病はあまりにも唐突すぎます。唐突ですし、さらに仕掛けどころのタイミングもイマイチで、盛り上げて「よし、ここだ!」とシナリオ的に最高潮となるべきポイントで宗太が凹んで盛り下がってしまいます。その後、ステージ上でカズに殴られてからいい演奏をするというのも、盛り上がりとしては微妙にずれているので気が抜けてしまいました。正直この設定は入れるべきではありませんでした。この短さの中で効果的に扱うにはネタとして大きすぎます。もっと普通に終わってくれていたらそれで良かったのに、と思います。さらに最後、ロックに生きるために大好きな結衣を振り切り、退学してロックの道に走るというのも安易かつありえない。裏打ちされた力があるわけでもないので、そのリアルさが希薄で、安いドラマっぽくて冷めてしまいました。

ただ、宗太のバンドメンバーが4人ともキャラが立っていたことは救いでした。改めて言及しますが、練習を重ねていく中でバンドとしての生きたグルーヴを発見し、段々上達している手応えを掴んでいく過程はうまく描けていました。とりわけ、寺でのセッションシーンは凄く良かったと思います。だんだん楽器が重なっていく音楽の演出もグッドでしたね。



前編宗太編のさらに2年後、後編は村上の葛藤劇といってよいでしょう。「HAPPY CYCLEMANIA」を組んで5年が経ち、インディーズシーンではそれなりの成功をおさめているものの、周囲の友人たちは皆就職し、バンドの華だったボーカリストのアキもプロ転向のために脱退し、どうにも力の入らない状況で、生真面目な彼が現状と将来に煩悶するシナリオです。こちらのほうが質は良かったですね。瀬戸口さんの雰囲気に近いのもこちらです。

宗太編からつながっていることもあり、宗太や他のキャラも登場します。村上にとっての初期衝動を思い起こさせる役として宗太は使われていました。最後宗太と結衣も結ばれますし、そういった意味では前編は、この村上シナリオの伏線編として捉えて良いかと。

ラストはファンディスクならではな終わり方でしたね。本編の「第二文芸部バンド」と「STAR GENERATION」の一夜限りの復活ライブ、宗太率いる「Super Rock'n' Roller」、そしてアキの戻ってきた「HAPPY CYCLEMANIA」での対バンにて物語は幕を閉じます。強いて言えば現行の第二文芸部バンドも是非絡んでほしかったですが。

本編は全体的に泥臭く心に痛みを残して物語を閉じる印象でしたが、きらりENDからつながったこのシナリオの派手な締め方は、非常に明るく、大団円で終わるハッピーエンドでした。



【グラフィック】
原画は片倉真二さんと藤丸さん。相変わらず特徴的で魅力あるアニメ調の絵ですが、良いです。背景は本編の使い回しがほぼ全てになりますかね。ライブの一枚絵がどれも凄く良いです。鹿之助の妹とか、SUPER ROCK'N' ROLLERのジャンプしてる絵とかアッキーとショウが笑ってるライブの絵とか。

敢えて言わせてもらえれば、立ち絵の用意されている女性キャラが非常に多いにも関わらず、エロシーンが結衣の1シーンのみというのは18禁ゲームとして、そしてファンディスクとしてはもったいない限りでした。シーン回想メニューも、中央に結衣の絵柄がポツンとひとつあるだけってのは淋しいですね。本編各ヒロインとのその後、なんてもんがあっていいかとも思いますし、村上ルートにおける紅一点ミルなんか、エロシーン突入の伏線シーンもあったというのに、結局ありませんでしたしね。立ち絵が登場した鹿之助の妹もやはり何もナシでした。もったいない。


【キャラクター】
主人公が鼻につくというのは上で述べましたが、宗太は「社会的にダメであることがロック」「ロックにのみ生きることがバンドマン」と自己認識し、さらにそうでなければならないと考えている部分が鼻につきます。考えたうえで敢えてそうしているところが薄っぺらいのです。こういうことは、自分の信念に基づいて行動した結果そうなっていた、というのがカッコいいのであって、そうあるために行動をとる、という逆の流れは最高にカッコ悪いと思うのです。ですのでどうしても宗太が小物に見えてしまう。そしてそんな宗太のバンドなのでどうもしょっぱいバンドに感じてしまう。

鹿之助や千絵など本編の第二文芸部メンバーは、そうあることがロックだと教えられ理解したうえで、それをある種のジョークとして楽しんでいますし、結果としては皆社会的にまともな生き方をしていきます。宗太はそれを真面目にそうあるべきだと考え実際そのように行動しようとする点、敢えてそう書いているなら良いのですが、ロッカーとしての宗太の描写を見ていると、本作ライターさんはバンドものの本質を理解できているのかなぁ、と疑問に思ってしまいました。

しかしながら、一方でのバンドメンバー他3名はとてもいい味を出しています。カズはバンドマンとしてはキャラ的に弱いのですが、宗太の友人としてはとてもいい立ち位置を確保しています.ベースのアッキーは、宗太とはまた違ったベクトルでのダメ人間ですが、彼のようなキャラは恐らく宗太ほど好き嫌いは分かれず、どんなユーザーにも愛されるでしょう。なぜなら彼は、宗太と違い、とにかく自然体で自分を愛した結果ダメ人間になってしまったという愛すべきバカだからです。自然とそうしているのかどうか、その違いはあまりにも大きいです。そういった意味ではアッキーの方がよっぽどロッカー然りとしていますね。ドラムのショウは、アッキーのいい女房役にしてバンド内の理性役、それでいてやはりゴーイングマイウェイなところ、彼もとても良い位置に立っています。ですがバンドを引っ張る宗太君に大物感が全く感じられないだけに、このバンドはダメだろうと思わせてしまう妙、難しいものです。

そして最も問題なのが、結衣の存在感がとにかく薄い。これはかわいそうですよ。せっかくの本作正ヒロインなのですから、もっとエピソードを付随させてあげてほしかったです。彼女よりも、前作から登場している鹿之助の妹のほうがよっぽど目を引いてしまっていますので。



【音楽】
歌付き曲は相変わずのJ-POPですね。本編もそうだったんですが、ロックバンドをやっていた身としては、なんだかんだ彼らの音楽はパンクでも何でもないので、やはりそこにギャップを感じてしまうんだよなあ。BGMも特に追加があるわけではありませんので、特に点は高くないですが、演出面とあいまった楽曲の出し方は評価します。…て、偉そうですね。でも音楽はやっぱどうも厳しく見ちゃうんですよねー。

OPはなにげに本編より好きです。グラフィックの演出もけっこう燃えます。


と、いうわけでキラ☆キラカーテンコール、これにて第二文芸部バンドにまつわる話もおしまいです。ちょっと厳しめレビューをしてしまいましたが、本編とつなげてこの作品を終え、改めて振り返ると、とても良い読後感ですね。是非おすすめしたい二作品です。

関連レビュー: キラ☆キラ



テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

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