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エロゲ レビュー ブログ
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【fate/stay night】
fate/stay night



メーカーTYPE-MOON
シナリオ■■■■■■■■■ 9
グラフィック■■■■■■■■□ 8.5
キャラクター■■■■■■■■■ 9
音楽■■■■■■■■□ 8.5
完成度■■■■■■■■■■ 10
総合【A+】 87点

エロゲ界の金字塔

いわずとしれたTYPE-MOONの商業デビュー大ヒット作ですね。エロゲというものはターゲット層もかなり絞られるし、販売予算も微々たるものであろうこの手の企業ですから、ユーザーの口コミやサービス力がものを言う部分は非常に大きいと思います。つまり言ってしまえば「内容如何」というなかなかシビアな世界なのでしょう。そして本作、10万本出ればメガヒットと呼ばれるそんなエロゲ界において、販売本数35万本(もっと?)以上という史上最も売れたエロゲとして数々の伝説を残しました。その軌跡はPCに留まらず、テレビアニメ、小説、プレステ2、PSPから対戦アーケードまで移植される始末。PS2版「Realta Nua」ですら20万本近く出たというのは凄まじいものです。


【シナリオ】
シナリオは圧倒的支持を得ている奈須きのこさん、独特の世界観を持っています。同人時代の「月姫」、小説「空の境界」も同一世界内の出来事ですんで、彼の頭の中には、細かい設定まで全て定められた妄想世界が独立して動いているんでしょうね。

ストーリーはあまりにも細かいんでホントさわりだけ。持ち主の願いを何でも叶えるという「聖杯」をめぐり、7人の魔術師「マスター」と、彼らが契約する英霊「サーヴァント」同士で殺し合う「聖杯戦争」が数十年に一度、日本の冬木市で起こります。偶然この聖杯戦争に巻き込まれてしまった半人前の魔術師衛宮士郎は、これまた偶然か最強のサーヴァント「セイバー」と契約を交わしてしまいます。そして彼が望む望まないに関わらず聖杯戦争の大きなうねりに巻き込まれていくわけですが…。


3つのまったく違うルートが用意されており、セイバー⇒凛⇒桜ルートと順番のロックもかかっています。いろいろな謎や伏線は、ルートを追うごとに解明されていきますね。最も出来がいいのはセイバールート、最も仕掛けが鮮やかなのは凛ルート、最も好きなのは桜ルートですが、どのルートもそれぞれの色がありとても良かったです。

初期段階で数名のマスターとサーヴァントこそ出てきますが、一体誰がマスターでどんなサーヴァントがいてどんな宝具(各サーヴァントが持つ一撃必殺のマジックアイテム)が飛び出すのかドキドキしながら読み進めることになります。セイバーにしてもかわいらしいメインヒロインですが、その正体が伝説の騎士アーサー王だったことは中盤あたりまで伏せられ続けますよね。アサシンで佐々木小次郎が出てきた時なんかはかなりテンション上がりましたねー。最古の王ギルガメッシュはセイバールートでは反則だと思って萎えましたが、凛ルートだとまた違った立ち回り方で魅力がありました。

サーヴァント同士のぶつかり合いや、主人公やヒロインに巧妙に張られた伏線、敢えてここには書きませんが、その展開たるや心躍るものがあります。


セイバールート「Fate」は、作品タイトルをそのまま冠しているように、一番オーソドックスでまとまりの良いルートですね。おおまかな聖杯戦争の仕掛けと、各キャラクターの大体の立ち回り方などがこのルートで把握できます。シナリオを追うごとに明かされていく彼女の悲痛な願いと士郎君のセイバーに対する思い。あまりにも不器用なふたりが互いを想い合う関係を作り上げ、やがて大きな決断と行動を共にしていく過程は熱くさせられますよう。

また、セイバーというキャラを作りだした奈須&武内さんにお布施を捧げたい気分です。彼女は、圧倒的戦闘力を誇る戦闘シーンのかっこよさもさることながら、日常シーンでのわがままっぷりや穏やかさも非常に魅力的です。ラストシーンもかなりグッと泣けてしまうこと請け合いです。ラスト切ないですよー。


クラスメイトにして実力派魔術師の遠坂凛ルート「Unlimited Blade Works」は、とにかくキャラたちが実に熱かった。特にこのルートはアーチャーにひたすら燃えるルートですね。他のキャラたちの存在感を霞ませるが如く、アーチャーアーチャーによるアーチャーのための感動。

英霊は過去現在未来という時間軸の概念に縛られない、という設定を使った…というかわざとその設定にしたのでしょうが、アーチャーの正体には度肝を抜かれました。彼がひとつの未来の可能性において、己の信念を全うし多くの者を救い英雄になった「衛宮士郎」の英霊だとは。しかし彼は自身の願いと現実とのギャップに失望してしまっているがゆえに、ひたすら直情的に皆を救うことにこだわる現在の士郎に嫌悪を示しているんですね~。なんというスーパー設定。

そしてそんなアーチャーが凛ルートの最後で見せるあまりにも優しい笑顔は、本作中で最も感動するシーンです。あのシーンは、アーチャーがかつての自分を改めて振り返り、とある結論を得る最高のシーンですが、凛の呼び方が「遠坂」に戻ってるんすよ!


桜ルート「Heaven's feel」は他と比べるとちょい異色ですね。というのも、他ルートでは日常の象徴として描かれる桜が積極的にシナリオに関わってくるからです。それも一般人が巻き込まれちゃいましたとかってのではなく、聖杯戦争の当事者たる絡み方。桜が、調教済み、近親相姦、凛の妹、間桐の正当後継者、聖杯に取り込まれ暴走…と、他ルートからは想像もつかない暴れ方をするルートです。それから、僕らのアイドルセイバーが不遇な扱いを受けるのが本ルートの悲しいところでもあります。それでも数々の伏線が回収され、聖杯という存在がしっかり描かれ完結し切るのが本ルートなんですね。一応これがTRUE END扱いになるのだろうと思います。

そして基本的に士郎君を好きになれない僕ですが、それは彼が頑固で幼稚であるがゆえです。しかし桜編の士郎君は違う。本ルートで彼は究極の選択を迫られます。上記したように聖杯に取り込まれ暴走する桜を前にした彼が、すべての人の正義の味方になるという信念を捨て、最も大切な人――桜だけを守ると決断する部分がこのルートにおける最大の肝です。他2ルートは、彼のその信念こそが物語を形作る大事な設定であっただけに、この流れは逆に凄く良かった。


ちなみに冬木市は聖蹟桜ヶ丘と神戸の街並みがモチーフとなっていて、さらにちなみに龍洞寺は僕の地元にある寺がモチーフとなっています。どうでもいいですかそうですか。


んまぁしかし長いですよ。3シナリオすべて読み終えるのに僕は70時間くらいかかりました。テンポが良いわけでもありませんし、途中あまりのマイワールドについていけなくなってダレる場面もあるにはありますが、それでもこれだけの世界を創出し、堂々たる結果を残したというのは、エロゲ界における金字塔であると言い切ってよいでしょう。


【グラフィック】
当初、武内崇さんの絵にそれほど魅力を感じられなかったものでして、皆さんがこぞってfateのグラフィックに賛辞を送るのに疑問を感じていました。別にうまくないですしねぇ。しかし、fateの世界観を堪能してしまった今では、この絵でないと違和感を感じるようになってしまうものですから、奈須月型効果なのでしょうか。おもしろいものです。

それにしても立ち絵とエフェクトが凄いですね。画面上をところ狭しとキャラが動き回る回る。戦闘シーンの演出もエロゲですかコレは、と目を見張るものがあります。



【キャラクター】
その長くて濃いシナリオもあって、ひとりひとりにかける思い入れが当然強くなります。メインヒロイン3名の魅力は非常に強く、セイバー、凛、桜、甲乙丙つけがたい。世間的にはセイバー、凛の2トップみたいになってますが、僕はむしろ桜大好きですよ。調教済み&兄に犯されているという設定はメインを張るヒロインにしては強烈でしたが、だからゆえの物語のアンバランスさというか、士郎君の判断の真価が問われるのが桜ルートでした。

とにかくかっけーのは英霊ランサーとアーチャー。着てるものこそ正直ダサイですが、彼らの男気溢れるセリフと行動は思わず「兄貴」と呼びたくなります。それから桜編の言峰もいきなり武闘派になるので熱いですね。

さて、主人公の衛宮士郎君ですが、彼に魅力を感じられるかどうかというのは非常に重要かと。上記しましたが僕はどうーーもダメでした。努力家でもあり直情的でもありかっこいいにはいいんですが、ちょっと頭が弱いんですよね。直観力はあるのですが、思考が短絡的で、無鉄砲さと頑固さが際立っています。物語ですんで結果的には良い方に転がっていくのですが、「すべての人を救いたい」「正義の味方になりたい」という、マクロを見据えない自己犠牲はあまりスッキリしません。


おっと、ここまでイリヤと藤ねえのことを言及していませんでした。まずはロシアからの刺客マスターであるイリヤスフィール、もともと彼女には正規ルートが用意されていたようですが、結局彼女はサブヒロインになってしまいました。彼女は自身が聖杯を受ける器そのものである人造人間という設定自体が重要な伏線となっていて、なかなか幸せな結末に向かいにくいキャラクターですが、日常シーンでの純真なキャラクターと戦争時の非情なキャラクターのギャップが魅力です。

ヤクザの娘にして主人公の担任、ギャグシーンの象徴である藤ねえですが、個人的には藤ねえルートがほしかった。まぁ藤ねえにしても同級生の美綴サンなんかにしても、とてもいいキャラしていたので、聖杯戦争が激化していく中で影が薄くなっていくのは少しさみしかったです。


【音楽】
OPは幻想的な雰囲気が漂う良曲「disillusion」です。当初あまり惹かれなかったのですが、今でもしっかり頭に残っています。ムービーと相まって効果を発揮したのでしょう。BGMは及第点かな。あまり頭に残っていませんが、作品の雰囲気にはよく合っていましたし、戦闘やスピード感のあるシーンで使われている曲はどれも高揚感を煽るものでした。


と、「fate/stay night」です。シナリオを細かく追うレビューはしませんでした。まぁ18禁ゲーム界において超重要作ですので、この手のゲーム好きなら通っておかないといけない作品だと思います。そのぶっ飛んだ世界観と尺の長さから、個人的には初心者にはおすすめできないんですけどね。


関連レビュー: fate/ hollow ataraxia



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テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

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